COOL-JAPAN株式会社(東京都墨田区)が冷凍寿司「碧寿司(MIDORI SUSHI)」で、米国イリノイ州本社の水産品企業Mazzetta Company LLC, とグローバル代理店販売契約を2025年12月1日付で結びました。Mazzettaの物流・販売網を使い、米国全土のスーパーマーケットやレストラン、シーフード業態などへの展開を狙います。

碧寿司は、3年の開発期間を経て特許を取得した独自の解凍技術を特徴とし、少量の水で18分という手順で「握りたてのような味わい」の再現をうたいます。冷凍食品で課題になりやすい食感や風味の劣化を抑える技術として、同社は海外需要の取り込みに活用する考えです。

Mazzettaは1987年設立で、シーフード製品900種類以上を扱い、年間1億ポンド超の供給規模を掲げています。両社は今後、販売チャネル拡大に加え、品質向上や商品ラインナップ拡充、米国ニーズを踏まえた新商品の共同開発、販売戦略の共有を進める方針です。市場側では簡便性と品質の両立が鍵となり、冷凍寿司カテゴリーで新たな価値を提示できるかが焦点になりそうです。

またCOOL-JAPANは、農林水産省の意見交換会「GOHANプロジェクト」参加企業として、マゼッタ氏の来日に合わせて同省を表敬訪問し、碧寿司の全米展開と食文化発信、日本米の輸出貢献に向けた取り組みを報告したとしています。今後は現地の流通・外食での定着度合いと、共同開発商品の投入スピードが事業拡大を左右します。

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